わんこそば

2005年10月28日
古い記事はおいておいて。

80.年代の曲を聴きながら、現在と未来の気持ちを書いていると、「昔の気持ちばかり浮き上がってくるのは年を取った証拠だよ」。とサッちゃんがバナナをかじりながらつぶやいた。

わんこそばの中には、ほんとはそば以外のものも入っているのに、さっちゃんはそれをかたくなに否定する。
ちょうど売れすぎてノイローゼ気味のミュージシャンがする感じで。

それはきっと気が狂ったのではなくて、あなたを思う気持ちがコップから溢れ出ているだけ。ってミュージシャンはそれをすぐに歌詞にする。

だけどもそれをしちゃったら、売れないのでショウガなしに静かな曲にしているだけ。

椀子そばを持ったおばさんが次から次へとわんこそばをつぎたそうとするから、困った。ぼくは手持ちのお椀を口へと持っていくだけなんだ。

だから、そんなに急かさないで。

デジタルなビートが僕の心臓を刺激すると、その後でアナログな口笛がのど元を通り過ぎていく。

昨晩、広島の友人から電話がかかって来て「広島に帰らないつもりか?」と酔っぱらいながら僕に迫る。
眠い気持ちから解放されたばかりの僕は「かえるばしょがないんじゃ」と吐き出すと
「浄土があるじゃないか」
と饅頭屋の跡継ぎが言う。
ああ、そう言えばあいつは飲み屋で俺に説教をしろと迫ったっけ。

本当の菩薩はそんなところで俺を励ましてくれる。
本当の故郷が励ましてくれた。
昔読んだ童話のように。

昔読んだ童話の通りだった。

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